旅1

ー première fois -

< 初めてのフランス旅 >

2011.4. -7日間-

42歳


ー プロヴァンスとパリ -


南仏プロヴァンスで作ったジャムを

東京の銀座で販売するお店で

私は、店長をしていた


初めてのフランス旅は出張

職場のスタッフと共に

パリ経由でプロヴァンスへ


空港から出て初めて目にした空は

プロヴァンスブルーという言葉通り

もはや水色ではない

見たこともない濃い~紺碧が

ジリジリと照り付けていた

4月だというのに、もう夏の気配


野生のフラミンゴに

野生の白馬を横目に

車を走らせ向かったのは

BIO(オーガニック)レストラン


案内されたテーブルはガーデンテラス

のどかな自然と青空のもと

プロヴァンスの特産ロゼワインで

ほってた体を冷やす


これがフランス式ランチなの? 

デザートまでどれくらいの時間を

過ごしただろう?

贅沢極まりない

トマト農園にも訪問した

プロヴァンスではトマトもジャムにする

太陽の恵みを求めてぐんぐん高く青々と

赤くなる前に収穫してコトコト煮込む

ブルーチーズに添えると美味しい

フランスは日照時間が長すぎる

まだ4月の夜の20時

時計が故障したか?

ご覧の通り完全昼間状態の青空

1日が長いと何だか得した気分

ゆっくり時間が流れる

小さな小さな古い礼拝堂

翌朝、、、

まだ薄暗い早朝、市場へ

コンフィチュールの材料を仕入れに出かける

オーソドックスなシトロン(レモン)の

コンフィチュールを作った

南仏の果物は味が濃い

しっかりとレモンを主張してくる


他にも、ブルーベリー&アールグレイ

苺&ミント、杏&ウィスキー

桃&バニラ、オレンジ&パインなどなど

複数の食材をマリアージュさせた

オリジナルコンフィチュールが

お店には常時100種類近く

色鉛筆のようにカラフルに並んでいた

瓶詰めした後、裏返しておくのは
昔ながらの殺菌方法
フランスでは、ジャムをよく食べる
パンだけでなく
お料理に使ったり
チーズに添えたりと出番が多い

★★2星レストランでランチ

domaine de cpelongue


フランス人は本当に太陽の下が好き

老若男女問わず

紫外線も気にせず

おしゃべりしながら延々と食事が続く


アペリティフ(食前酒)を頂き

別の場所へ移動して

お料理~デザートまで頂く


そしてまた移動してティータイム

生のハーブが植え込まれたワゴンが登場

カモミールとミントを注文すると

ギャルソン(店員)が手摘みしてポットへ

粋な演出に感動


最後はプール越しの自然を満喫しにまた移動

リクライニングチェアで

のんびり過ごす


フランス人の食事スタイルは

時間をいかに優雅に楽しむか

そこに食が演出されている

そんな感じがした

絶対に行きたかったのが

プロヴァンス生地の工場直営店

Les olivades


お気に入りのチュニックを即買いして

そのまま着て帰る♪

南仏は多くの芸術家が愛した土地

有名な画家ゴッホもそのひとり

彼が生涯の最後を過ごした部屋がある


冷たい空気と、湿気を感じる

言葉で表現しようがないゾワゾワする感覚

早く立ち去りたいような息苦しさ

精神病患者の治療として

水桶に入れられていたという

こういう歴史もフランスの顔のひとつ

車を走らせて帰路の途中

見事な野生の藤が生い茂った廃屋発見

思わず停めて近付いてみた

その野生み溢れるイキイキさに圧巻

ー GOLDES ー 

< フランスで最も美しい村認定 >

ゴルド


千年近く前に城が築かれた

それを守るように城塞が作られ

敵の侵略を阻むように

細い石畳の道が迷路のように続く

丘の斜面にらせん状に立ち並ぶ家々

今でこそ絶景といえるが

その陰に戦争があった

車を降りて、初めて目にする幻想的な存在感

感動しすぎて言葉が出ず

ただただ涙が溢れた

これがフランスなんだ

旅のガイドはすべて

フランス在住云十年

コンフィチュール作りを担当している

日本人ムッシュ

1週間のうちプロヴァンスに3泊

車をどこまでも走らせ

本当に沢山の場所へ案内してくださった

普通の旅行では味わえない

素晴らしい旅


TGV(日本の新幹線)でパリに移動し2泊

エッフェル塔、ルーブル美術館

ノートルダム寺院、ヴェルサイユ宮殿

セーヌ川クルーズ、オペラ座、等々

南仏とは違ったフランスの一面も知った

見るモノ全てにイチイチ感動が押し寄せ

美味しいものも沢山食べた

お陰さまで、何ひとつ困ることなく

初めてのフランス旅は

想像を遥かに超えた最高の経験として

私の中に君臨している