人類の歴史

まさかフランスに来て
こんなことを考えさせられるとは
思ってもなかった

ホームステイ先のムッシューから
洞窟に行きたい?って聞かれて
うん、行きたい!って言った時は
日本の鍾乳洞的なものを想像してた

あれも何万年単位の時間を
感じられる素晴らしいものだけど
そこに人間の影はなく
あくまでも、自然の産物

車で山道をくねくねと走らせた先に
待っていたのは
想像を絶する巨大な穴
スゴっ!
洞窟の入口だ


“マスダジルの洞窟”

高さ50mの下を歩くムッシューの
小さいこと小さいこと
どんな風に広がってるのか?
ワクワクしながら足を進める
中に入る瞬間
視界の調整がおかしくなって
体がスッーと吸い込まれるような感覚

薄暗い道の
スタートラインで目に入ったのは
オレンジ色の歴史年表

入口から1mほどは
2500年、2400年・・・と

100年刻みで未来を表してる

現代は2000年を過ぎたあたりで
そのちょい手前がナポレオンの1800年代
200年も昔のことだけど
たかが1mの間隔もない
奥へ行くほど古くなる
西暦1年だ
今から約2000年前
入口から3~4mってとこかな

因みにキリストと書いてあるのは
キリストが生まれたとされる年の翌年に
西暦が作られたから
さらに奥へ進むと
おっとー、ツタンカーメンの時代に到着
紀元前1300年って
かなり長い長い時間が過ぎてきたのが
リアルに感じられる
もっと先に進んでみよう
この洞窟ができた紀元前1万1500年は
どれくらい昔か?
長ーーーーーーーーーーーーーーいっ!
入口にいる人がちっちゃっ!
こんな昔にここで人が暮らしてたのもスゴイ
けど、こうやって分かりやすくしてあるのも
スゴイ!

フランスって
こういうのが本当ウマイんだな
簡潔で分かりやすくできてる

さてさてさらに奥があるよ
紀元前3万2900年って
さっきの倍じゃん

人間が石や骨を使って

武器などにしていた旧石器時代まで遡る

2.0の視力を持つ私でも
もう肉眼で現代を見ることはできない

先は入口に向かってカーブしていて、うんと奥

もはや、ツタンカーメンも現代に属し

ナポレオンは去年のことのよう


終着点は紀元前3万5000年


こうしてみると

人1人の人生なんてほんの一瞬に過ぎない
まばたきにみたいなもの

私の残りの人生も
もう半分来ちゃってる
つくづく
短い命を存分に生きなきゃって

今回、勇気を出してホームステイに来て

本当に良かったなって
かつての、この洞窟での暮らし
生活スタイルは全く違うけど
家族を大切に労りあって
命を繋いできたことが分かる
今より断然不便
でも、彼らは、そう感じてない

100年、1000年先の未来は
どれだけ便利になってるか?
その時の人々は、今の私たちの暮らしを
「昔は不便だった」と思うのと同じ

反対側の出口は入口とは大違いの狭さ
遥か昔の原始人誕生は180万年前
地球ができたのは42憶年前
オレンジの年表にしたら
間違いなく洞窟の時代も現代に属す

マニアックなお話でした

J'aime la France

-暮らすように旅するフランス- 4人の子持ち母 49歳でホームステイの夢を叶える! 本当のフランスを知る “大人の贅沢な旅”

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