フランスはアルファベットの読み方が違う
ABCDE
アー、ベー、セー、デー、ウー
ってな具合に
初めてフランスを訪れたのは
働いていた仕事先の出張だった
フランス在住云十年の日本人スタッフと
当たり前だけど普通に日本語でやり取り
彼は、とにかく情報収集力に長けている
日本のニュースも、日本にいる人間より
詳しいんじゃないかと思うほどで
逆に教えられることもあるくらい
あの時も、そんな日本の話題から
「最近はアーカーベーが人気なんでしょ?」
一緒に同行してた日本人の同僚と
咄嗟に顔を見合せ
んっ?何のこと?って頭を横に傾ける
またムッシューの新しい情報だよっ!
「へ~、知らないね~」なんて会話してると
「えー知らないの?」
有り得なーい!と言わんばかりの
上から目線
「ほらっ、秋葉原にいるんでしょ?」
「秋葉原?」そんなのあったっけ?
再び、同僚と顔を見合せ
「AKB!」
爆笑と共に、フランス語を知らないって
こんな単純なことも理解できないんだ!
ってことを初めて知った
当時、全盛期を迎え始めていたアイドルの
ことまで知ってるのもスゴイけど
「エーケービー」とはもう発音しない上に
その違いに気付かないのは
もはや本物の異国人だって
言葉は使わないと忘れてしまう
ムッシューの日本語の発音は
流暢なフランス語のように
流れるような音感となって
フランスかぶれした日本人さながら
フランスにはアルファベットで
並ぶ呼称がよくある
例えば
“TGV”
日本の新幹線のような列車のこと
旅行者でも地方に行く時に使うから
よく出てくる名称
「ティージーブイ」ではなく
「テージェーヴェ」
“AOC”
フランスのワインやチーズの厳しい認定を
受けた食品に付くもの
買い物しているとよく目につく
「エーオーシー」ではなく
「アオセ」
そのまんま読んでも絶対に伝わらないし
聞いても分からない
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